ランサーズは稼げない!?

デザイン

いきなりショッキングな意見から入り、登録するのを止めようと思われた方少し待ってください。

ランサーズを利用するには稼ぐ以外に価値があるのでどんな利用価値があるのか、1年半利用してきた経験から解説していきたいと思います。

また、「稼ぐ」金額も人それぞれかと思いますが、私の考える「稼ぐ」金額は生活出来る金額と考えます。

私の場合、月20万円ほどかと思います。だとすると厳しい現状にあることはお伝えしたいと思います。

また、稼げないというのは、初心者の頃は特にそう感じるのでここを突破すれば後は稼げるようにもなるし、50万、100万と上を目指すことも可能です。

またどの業界でも稼ぐには一定の時間とスキル、運などもありますので、正直稼げる人もいれば、稼げない人もいます。

もちろん、稼ぎたいと皆さんは思われてるでしょうから、今回の記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

ランサーズはなぜ稼げないのか?

冒頭でも書いてますが、初心者の頃は相当難しいということは覚悟しておいた方がいいですね。

私の例で言いますと、初めて依頼を受けたのが3か月後でしたので、正直、やっていてダメじゃないかと何度もあきらめていました。

しかも初心者も初心者で、それまでIllustrator(Adobe社のソフト:印刷物などの制作で主流のソフト)を触ったこともなかった者がプロの激戦区に飛び込んで簡単に依頼をいただけるものではありません。

逆に言えば、すでにこれまで印刷物などを手掛けたことがあれば、最初の仕事をいただくのに時間はかからないかもしれません。

そんな中、最初にいただいた仕事が¥3,000の仕事でプロジェクト方式よる依頼でした(プロジェクト方式はまた別のブログにて解説いたします)。

プロジェクト方式は、報酬額をあらかじめクライアントと決めて仕事を始めますので、安ければ仕事依頼が入りやすくなります。

初心者の方はまずこのプロジェクトから依頼を受け、報酬よりも実績の数を増やしていくことに注力してください。

実績が「0」と「1」では全く印象が違います

やはり「0」の方はそれなりの作品しか作れず、依頼する側も実績「0」では信用できませんよね。

運よく依頼を受け始めて、2件、3件と増えていきますが、単価をなかなか上げられない時期が続きます。単価を上げて提案しても選ばれないからです。

しばらく地道な作業が続きますが、同時進行でコンペ方式も行ってください。

コンペ方式とは、依頼内容や納期、報酬額もクライアント側が全て決定した状態で依頼がある方法です。

コンペ方式の場合、詳細は先に決めらているのですが、仕事を受ける側(以後、ランサー)はまだ決まっていません。

そのため、詳細を見て提案しようと思うランサーが作品を実際制作して応募することになります。作品を作らなければなりませんので、2~3日ほどは制作時間を取られますが、製作したからといって、受注できるわけではありません。

応募の数が少ないときで5作品ほど、多いときは30作品ほど出てきますので、その中からクライアントに選ばれなければ報酬を得られないわけです。

設定されている金額は、2~3万円のものから10万円を超える金額まで様々ですので、1回決まれば大きいのですが、簡単ではないことはこれまでお伝えした通りです。

だいたい10件に1件取れるかどうかと言われていますが、初心者の頃は20件出して取れるかどうかでしょう。

20件というと、1件制作するのに2~3日係るので、40~60日かかる計算です。要するに、1ヶ月半から2ヶ月に1件とれるかどうかという事です。

しかも、10万以上ともなると、数ページ制作の依頼だったり大掛かりな案件だったりするので時間もかかってきますし、間違いなくプロの方々も応募してきて、初心者が受注できる確率はほぼありません。

結果、1ヶ月半から2ヶ月に2~3万円、よくて5万円の収入となり、私基準ではありますが、月20万円を稼ぐということは難しいという答えになってしまいます。これが稼げない理由です。

稼げないのに続ける理由は?

「稼げないのにランサーズを続ける意味あるの」と思われると思います。

私も続けるかどうかは悩んでいました。しかし、続けているのには理由があります。

それはもちろん利用価値があるからです。

利用価値というとランサーズに申し訳ないのですが、やはり価値がなければ淘汰されていきます。

またそこに、ランサーズがクラウドソーシング業界の中でトップを走り続けている理由もあるので深堀していきます。

大きく分けて3つあります。

1つ目は「初心者向けであること」

稼げないんだったら価値がないでしょ!」とお思いでしょうが、初心者だからこそ利用してほしいのです。

なぜなら、デザインする舞台が整っているからです

初心者にとって一番大事なのは、とにかく手を動かして作品を作り続けることです。

そして恥をかくこと。

作品を作り続けるというのは分かると思います。まずはデザインやIllustratorの扱い方を学ばなければなりませんが、学んだだけでは身につきません。

数をこなして疑問点や出来るところ、出来ないところを洗い出してアウトプットしていくことで上達していきます。

ランサーズはまさにアウトプット出来る実技現場のプラットフォームなのです。

さらに作品を作るうえで素材が必要となりますが、コンペ方式の依頼内容には全て揃っています。

足りない素材は集める必要もありますが、基本的には用意されているもので十分賄えますのでデザイン制作に集中できる環境です。学校や通信教育など学習の出来る場所は数多くありますが、実践の場としてここまで用意されている場所はありません。

ただし、恥をかくこともありますので恐れず突き進んでほしいと思います。

恥をかくというのは、やはり初心者の作品は誰が見ても明らかです。

ご自身で見られても、他の提出作品と較べてレベルの違いを実感すると思います。しかし、これも安心してください。

初心者の方も多く出品されていますので、似た者同士がいるというわけです。

恥をかく最初のハードルはご自身にとってかなり高いので、清水寺の舞台から飛び降りる気持ちで、「えいや」と提案してみてください。

出してみたら案外何でもないですよ。提出するだけですから採用もありませんので、まずはこの壁を乗り越えてください。

私も勇気を振り絞って飛び降りまして、正直今でもその作品を引っ込めたい気持ちですが、最初の作品でもあるので良い思い出です。

初心者にとっては「0」から「1」にするところが非常にハードルが高いので時間がかかることを前提にじっくりと取り組んでいきましょう。

2つ目は、「腕を磨きたい方向け」です。

1つ目の初心者と少しダブりますが、「腕を磨きたい方向け」です。ランサーズに登録されているランサーは129万人と言われています。

その中でデザイナーは絞られますが、デザイン歴10年、20年の方々も大勢いらっしゃいます。

単純にベテランデザイナーの作品を見ることも勉強になりますし、上達してきて徐々に肩を並べるくらいになってきたと実感があるとやりがいが跳ね上がります。

作品が選ばれた時はまた格別です。

初心者の頃はなかなか上達を実感できないかもしれませんが、作れば作るほど間違いなく上達しますので、とにかく作り続けることに専念してください。

上達のコツとしてプロの方に添削してもらうことも検討しましょう。

ランサーズでは「MENTA」というメンターの方を紹介するサービスもグループ会社で取り組んでいますので、時間短縮に利用されると一気に上達していきます。

私も1件も取れなかった時期にお願いしました。初心者の頃は何が悪いのかが全く分かりません。

時間だけ過ぎていくので予算に余裕があれば試してみたほうがいいですね。また、製作していく中で、自分の得意、不得意も見えてきます。

初心者の頃は特にこの感覚も大事です。やはり手当たり次第提案してもその都度デザインを0から作る必要がありますし、どうしても自分の感性も入ってきてしまいます。

プロであれば、どんな依頼にも対応しなければならないと思いがちですが、会社組織で無ければ、自分の得意分野で戦った方が断然成果が違ってきます。

具体的には、業種別の「販売系」「セミナー系」「福祉系」「医療系」「住宅系」など、また柔らかいタッチのデザインなのか、力強いものか、色合いも暖色系、寒色系など、自分好みのデザインが見つかると制作も早いし、数をこなせるので上達も早くなります。

後々ではありますが、得意分野を見つけておくと、「パッケージ」という直接自分を売り込む商品を出す際も「○○が得意です」と謳えることで他のデザイナーとの差別化を図ることが出来ます。

企業や行政が行っているデザイン制作の大会で賞をもらうなどはハードルが高すぎますが、続けていく中で「実績」という賞を数字でもらい、さらには報酬も得ることが出来るわけですから、やりがいと収入源の1つを確保出来るので、益々励みとなっていきます。

会社に所属している方であれば、社内の人との競争も出来ますが、誰もいない場合は、競争することで腕を磨けますので、積極的に提案し採用されなかったら採用された作品と較べて何が悪かったのか反省し改善点を見つけるようにしましょう。

私も、毎回採用された作品の良かった点を洗い出し、次回の作品に使えるところは使っていましたよ。ぜひ参考にされてください。

3つ目は、「営業をしたくない人向け」

3つ目に紹介したいのは、一番お伝えしたかったと言っても過言ではない「営業をしたくない人向け」です。

20年以上営業してきた者から言わせると、とても精神的に楽になりました。

収入を得る際に最も必要なことは売ることだと思います。

売れなければお金は入りません。どんなにデザインスキルがあっても売り込めなければ誰もあなたの商品を買ってくれません。

無人販売所でも、その場所に商品を置いているから誰かが買ってくれるし、暗にアピールしているわけです。営業というものは、精神力はもちろん、体力も必要です。

商品の知識も勉強しないといけませんし、クライアントのことも理解して、0から信用を築き上げなければ受注に至ることはありません。

これまで嫌というほど営業の厳しさを味わってきましたので、この年齢で、これからまたそのいばらの道を歩むことは相当困難です。

その営業や販売を補ってくれるのがランサーズであると考えると分かりやすいかと思います。営業経験のある方には共感いただけるのではないでしょうか。

私は起業していますので、本業の方では未だ営業も行っていますが、実績がなければ、いくら従来からの知り合いであったとしても仕事を任せてもらう確率は低いです。

それが現実です。

そのうち営業的な販売も、自分を売り込んでいくという意味では行う必要はありますが、初心者から売っていくということはやっても意味がありません。

もし初心者のままで運よく仕事をいただけたとしてもクライアントに恥をかかせるか、取引中止となる危険性もあります。

なるべく無駄を排除して階段式に上達しながら仕事を得ていくとなれば、営業をしなくてもいいランサーズを利用することが一番の早いルートとなります。

最初の壁で恥をかくことはありますが、他人に迷惑をかけることではありません。

自分の中で処理して次のステップへと昇れますので自分との戦いだけです。特に営業をされたことがない方に有効となります。

また、営業活動をしなくていい分、製作に時間を割くことが出来ます。デザイン上達にはとにかく時間が必要です。身につくまでには、1000時間は最低でもかかります。

いかに時間を確保するかがカギになりますので、営業の時間などやっている暇はないという事です。デザイン作成に集中できる環境を整えましょう。

おまけ:ランサーズで稼ぎたいなら、『パッケージ』

最後にこれまで「稼げない」と言ってきましたが、もちろん稼いていらっしゃる方もいますので、集中して取り組めば50万、100万と稼ぐことも可能です。

初心者を少し脱出した後は、もう少し稼ぐために「パッケージ」を使いましょう。

「パッケージ」とは、ランサーが自分の出来ることを3つの料金体系にして提案するものです。

コンペ方式やプロジェクト方式をやっていても提案したものが選ばられるかどうかわかりませんので、必ずしも報酬に繋がるわけではありません。

そこで活用したいのが、「パッケージ」です。

これは直販のようなもので、ご自身の商品を直接お店で売るようなものです。

売り出す内容も3パターン用意でき、いわゆるサブスクのコース分けのように、松竹梅の3つに料金体系を示して、クライアントに選んでもらう形式となります。

ここまでくると、前述した営業がほぼ必要なくなります。

お店をだして後はクライアントからの声がかかるのを待つのみです。

もちろん、料金設定やサムネイルの作成などは必要ですが、レベルもアップし得意分野も見つかっていれば、何を商品とするかは難しく考えなくとも出来るようになります。

パッケージという直販でさらに収入を得られるように活用していきましょう。

まとめ

初心者にとって、初めから稼ぐことは難しいです。

しかし、上達しレベルアップしてくれば稼ぐことも十分可能です。まずはデザインのスキルアップを目指し、「恥をかく壁」を乗り越えましょう。

これは誰でも乗り越えていかなければならない壁です。

例えば、ゴルフでも初心者はボールにクラブさえ当てられないとか、スキーも全く初めは滑れず転んでばかりだったとか、どんなプロでも初めは恥をかきながら乗り越えます。

恥の壁を乗り越えたら、後はひたすら作品作りに没頭しましょう。

練習台はいくらでも用意されていますので、どんどんアプローチしてたまにメンターからアドバイスをいただき、修正しながら実績を積んでいきましょう。

ステップアップすることで安定した収入にもつながり、稼げるようになります。何よりデザインすることが楽しくなり始めたらもう勝手に手が動きますので、それまではコツコツと作業に取り掛かって下さい。

あなたがランサーズで活躍することを心から応援しています。